こんにちは。おじゅきです。
今日は、イギリスの銀食器について紹介したいと思います。
イギリスの銀食器は有名かつ、美しいのでぜひ覚えていってくださいね!
漫画をつかって、銀食器の見方と楽しみ方について解説していきます!
まずは、漫画を読んで全体をつかんでもらってから詳細の解説をしていきたいと思いますので、おつきあいください~
漫画で解説!イギリスの銀食器について
純銀製と銀メッキ製
アンティークコレクターにも大人気のイギリスの銀食器。イギリスの蚤の市に行くとすばらしい銀食器たちに出会うことができます!本当にきれいすぎて、ほれぼれしてしまいます…!
そんな銀食器ですが大きく2つの種類があります。それが純銀製と銀メッキ製です。
【純銀製】
一般的に75%以上の銀が含まれている銀食器のことを指す。高級品のため、貴族等の限られた人しか使うことができなかった。昔は洗礼のお祝いとして用いられたり、純銀製の銀食器を財産として相続人が決まっているなどかなり特別なものだった。
【銀メッキ製】
銅やニッケルシルバーの上に銀を何らかの方法でコーティングしたもの。純銀製の銀食器に比べて安価であったことから純銀の代用品として用いられていた。見た目は純銀製とそん色がないことから、貴族から一般家庭まで広く普及した。
特に、ビクトリア時代に電気メッキ法が確立されてからは世界中に普及した。
基本的に、アンティーク、ヴィンテージ界では純銀製の銀食器が重視されることが多いです。古いものが発見できますし、そもそも銀としての価値があります。また、貴族が中心的に使用していたこともあり豪華な装飾を見ることができます。
よく見かけるのが、イニシャルが入っている純銀製のスプーンです。所有権を示すためにイニシャルを入れることはよくあったそうで、自分のイニシャルのスプーンを探したりしていました笑。みつけても、びっくらぽんする値段で泣く泣くあきらめることもしばしば…。
対して、銀メッキ製になるとワゴンセールで「3piece £1(3つで1ポンド)」といったお安いワゴンセールになってしまっていたりします笑。イギリスだと、あんまり重視されていないみたいです。確かに日本でも銀メッキと聞くことチープなイメージを持ちがちです。ですが、日本人からみるイギリスの銀メッキ製の食器はすばらしい代物が見つかったりします!わたしは、欠かさず見ています笑
イギリスに行った際は、私と一緒にワゴンのなかをゴソゴソしましょう笑
ホールマーク(Hallmark)
イギリスの古い銀食器には、ホールマークと呼ばれる刻印がある場合があります。というか、擦れてなくなっている以外はほぼあります笑
12世紀ぐらいには、アセイ・オフィスと呼ばれる貴金属(金・銀)の鑑定・刻印を行う機関があったそうで長い歴史を持つ制度になります。
ホールマークには、それぞれ意味があります。
【Dutyマーク】
ぜいたく品に対して税金を課していた際に用いられた刻印。その時に国王のシルエットが刻印されていて大まかな製造された時期がわかる。Dutyマークがあるということは当時にとってはぜいたくな銀食器なのかも!
【Dateレター】
アセイ・オフィスで銀食器の検査が行われた年号。一般的に製造された年号としてディーラーは見ている。
【Standardマーク】
銀食器がどの純度を持つのかを示す。ライオンだと92.5%の銀を含むスターリングシルバーであることを示している。女神ブリタニアの刻印だと、95,84%の銀を含むブリタニアスタンダードの銀であることを示す。
【Assayマーク】
どのアセイ・オフィスで検査されたのかを示す。一般的に、製作された産地として認識されている。
【Maker’sマーク】
製作者又は製作工房を示す。
よく、イギリス銀食器の入門書に書かれているのが、Standardマークです。これで、純銀なのか銀メッキなのか判断できます。ライオンマークがあれば純銀製だということは覚えておいてくださいね!
ラインマークを見かけたらお宝発見ですよ~
ちなみに、イギリス銀食器専門のディーラーさんは、資料もなにも見ずにホールマークの情報を言い当てます…その知識量に脱帽…。
ホールマークに関しては、英語ではありますが専門書があります。それをディーラーさんは覚えているんでしょうね…。
私も勉強していますが、まぁ本見ないと無理ですね笑
なのでその場でわからないことは、基本店員さんやディーラーさんに聞いてしまいます!
ちなみに、銀メッキにもきちんとホールマークがあります。EPやEPNS(電気メッキ法)と刻印されていると銀メッキなので、覚えておくと便利ですよ~。
美しさと想像
銀食器って手入れをしないと、さびてしまいます。ですから、きれいに残っている銀食器というのは、誰かに大切にされているものばかりです。お手入れで、銀食器を磨くことでデザインが擦れて柔らかくなるという経年美化を見ることができます。
そういった経年美化もイギリス銀食器の素晴らしさだと思います。
また、アンティークの銀食器となれば3世代は確実に持ち主が変わっています。その世代交代ごとにどんな使われ方をしたのか想像するのも楽しみ方のポイントかなと思います!もしかしたら、当時の王様が持っていたかもしれないですからねっ!
私が持っているコレクションの中でお気に入りのものがあります。それがこの針刺しです。
もともとはお砂糖入れだったと思われるのですが、中が大きくさびてしまっています。ホールマークもなくなってしまうぐらい使い込まれた銀食器です(酸化が早いので、銀の純度は高そう)。
それを蚤の市で、写真のようにおじいさんが針刺しにリメイクして販売していました。その姿を見て感動し、大量買い+友人に配りまくるという行動をしていました笑。これは、母に挙げたもので唯一自分が手元で確認できるものです(なぜか自分用を買わなかった…)。
この蚤の市のおじいさんをみて、イギリスの良さと美しさに本気で惚れました…。
昔は大貴族のお砂糖入だったかもしれない銀食器が今は母の針山になっているそんな変化も美しく愛でていくんだなと。
ぜひ、あなたの手にアンティークの銀食器がやってきたら、自分なりの方法で愛してあげてくださいね。
最後に
ここまでお読みになったあなた!お疲れ様です!
気合い入れて書いたら長くなってしまいました…。これでも、まだまだ紹介できることたくさんあるんですけどね笑。イギリスの奥深さに感服ですぅ。
ちょっと蚤の市でみる銀食器の目線が変わって楽しんでいただけるようになればうれしいです。
イギリスを大好きになってね~!そして一緒に蚤の市の泥にはまろ笑
コメント